映画『レディ・バード』
ロードショーで見損ねてしまっていた『レディ・バード』を某ミニシアターが期間限定で上映してくれていたので鑑賞。ちょうどいい時期に外回りがあって良かった!
【感想・メモ】
すごいアクションシーンがあるわけでもなく、すごい物語性があるわけでもない作品。でも凄く面白かった。
なにが面白かったのか考えていたけど、キャラクターがしっかりと描かれているというのが一番大きいように感じた。主人公はもちろんだけど、母親・父親・兄・その嫁・親友・彼氏(2名)・シスター・神父とそれぞれのキャラが立っていて魅力的。主人公の行動は痛々しさもありながらも、高校生ということを考えると感情移入できる(あとかわいい!)。母親の気持ちも理解できる。マイノリティを含めていろいろな背景をもったいろいろなキャラをしっかりと描いているのが良い。
大げさなシーンはないけれど主人公が成長していく気持ちの良い青春映画だった。この作品で一番象徴的なのは、主人公が親元から飛び去ったあとに自分を「レディ・バード」ではなく本名の「クリスティン」と名乗るようになるシーンだと思う。本名を名乗るというシーンだけで主人公の成長が実感できるように作られている脚本は美しい。